【知る】童話の森・谷戸と雑木林の原風景の復元
童話の森で。プロジェクトでは、今後の構想づくりのため、愛知学院大学 富田啓介准教授をお招きし、ワークショップを実施。
地理学が専門である富田さんから”谷戸と雑木林の原風景の復元”という視点からお話いただきました。
森の整備方針として、
・本来そこにいた生き物がずっと生息できる空間
・訪れる人が楽しく快適に過ごせる空間
・新美南吉の作品世界を体感できる空間
この方針の中、二つの提案をされました。
◯土地の骨格(もともとの地形や水の流れ)に配慮した植生・土地利用の復元
ポイント
・段丘面
・段丘崖
・谷底面
このそれぞれの特性を活かした活用
※新美南吉童話『嘘』『牛とつないだ椿の木』『和太郎さんと牛』
◯「人の気配」と「山の気配」に配慮した多様性ある空間の作成
「人の気配」「山の気配」
・里地には二つの「気配」がある。そのことが人にとっての魅力と生物多様性の双方を生み出している。
・人の気配: 親しみを伴った身体感覚
・山の気配: 不気味で近寄りがたい身体感覚
※新美南吉童話『久助君の話』『疣』『和太郎さんと牛』
段丘崖から谷底面の富田私案
• 藪の除去と間伐を行い、谷へと続く細い散策路をつける。動線確保とともに山の気配を味わう場とする。
• 段丘崖最下部の一部は樹木を除き水田への日照を確保する一方、西側は樹木を植栽して修景。
• 水田では稲作、一部乾田化できる場合は、裏作として麦・菜の花の栽培を行う。谷戸風景の再現。
• 土手には畦畔草地が成立するように整備し、草地性植物や昆虫の生息環境をつくる
• 地下水が地表に近いので井戸を掘ってみる。
今後1年ぐらいをかけて今後の活動構想を立てていきます。