【プロジェクト】童話の森を楽しむプロジェクトvol.3
童話の森で過ごす時間が増えてきました。
子どもの頃、近くの森で遊んでいたこと、キャンプで山で過ごしたことを思い出します。何となく慣れた日々の景色や順応していく社会の流れが、自然中心で動いている世界の中では見えなくなり、新たな見え方が生まれる感覚。
さて、今日も大橋秀夫さんのアドバイスのもと、山の整備を。
森の頂上、花のき広場からの散策道を今後もっと楽しめるように整備を進めます。
花のき広場脇には南吉さん自筆の草稿中の「権狐(後にごんぎつね)」の碑があります。
世に出ている「ごんぎつね」では、冒頭のところで「シダのいっぱいしげった森の中に住んでいた」とありますが、草稿では「イササギのいっぱいしげった」とあります。この地域では当たり前の「イササギ=ヒサカキ」も、他の地域ではわからないといことで、途中で一般的な「シダ」に置き換えられたそうです。
舞台となった童話の森は原文があり、その脇には何と「ヒサカキ」が。私も含めてほとんどのメンバーが気づかずにいました。もう少し大事に紹介していきます。
さらに、その脇には「ヒイラギ」。ちょうど小さな花をつけていました。
「ヒイラギの花」は「牛をつないだ椿の木」や「鳥右ヱ門諸国をめぐる」に出てくる花です。
南吉さんは身近にある人や自然や生き物たちを題材にして作品を書いてきました。改めて見渡すとこの童話の森にも多くの美しい命があり、南吉さんの生きた100年前と同じ植物・生き物たちがいて、この環境を次の時代に繋いでいければと思います。
次回は、12月5日(土)9時〜です。